2
いうまでもないことだが俳優は感情を表現するというより体現しなければいけない。
そのためには、感情はあくまでイメージの副産物として表れなければいけない。なぜなら副産物としての感情だけが真に生きているのであり、主産物として作られた感情は死んでいるからだ。
(2004年6月8日)
2.1
だから強い感情を体現する場合には、俳優は、それほどの副産物が生成されるだけのイメージを自らの中に持たねばならないということになる。
いずれにせよ、俳優はイメージのことを執拗に考える必要がある。しかし感情については、俳優はまったく考えなくてよいし、考えてはいけない。
言い換えると、俳優が感情を考える際、それは、イメージについて考えるということを介した仕方で、つまり間接的な仕方で考える、というのでなければならない。
だからこの演劇論の中でも、以降、感情のことにはもうふれない。
(2004年6月8日)

